個人投資家のための資産運用シンポジウム

今日は外為どっとコム主催のセミナーに行ってきました。
第一部は榊原英資氏/酒匂隆雄氏による「2007年後半の世界経済とマーケット動向」ということで、お二人の為替の予想から。酒匂さんは125→115→105という急激な円高を予想し、榊原さんは115円への緩やかな円高を予想されました。
榊原さんは、金利差(円安要因)と政治圧力(円高要因)の綱引き状態なので、それほどちらへにも行かない状態であるが、政治圧力が強くなると円安が是正される可能性があるとのことです。その水準としては、125〜130円を超えると介入の可能性があるということです。酒匂さんは、日本が円安について注視する発言が出ていることから、介入の可能性があると考えておられます。
ユーロについては、酒匂さんは堅調を予想され、榊原さんは現状高すぎると感じておられます。
インド・中国・ベトナムについては、短期ではバブル状態だが、中長期では成長を期待できるとのこと。
日本については、現在は物価が安定して賃金が上がらない状態であってデフレではない。長期金利は上昇した方が良い。国債金利が増えてこそ、本当に改革ができる。間違った政策のせいで行き過ぎた円安になっている。福井総裁は来年3月までに3回は利上げしたいのではないか?とのことです。
第二部は「FX取引のご紹介)」ということで、取引の説明。
第三部は、竹中平蔵氏による「金融政策と日本の経済展望」・聞き手は蟹瀬誠一氏
この10年で、中国のGDPはドル換算で+220%、米国は+65%、日本は0%ということで、失われた10年の間に差がつきました。日本は回復段階で、潜在成長率は2%弱、米国は3%で1%の差がありますが、毎年1%差が有れば、10年で約10%になります。
金融都市のランキングでは1位シティ(英国)2位ニューヨーク(米国)3位シンガポール4位香港と、日本は9位だったかな。ドバイ(アラブ首長国連邦)は人口420万人の内8割が外国人で、空港は24時間飛んでいるそうです。ドバイへは、関空と中部からしか路線がありません。東京では空港は24時間開いていません。関空も24時間空港といえ、夜中には全く飛んでいない状態です。これらには規制があるからです。規制をなくさなければ日本の価値を高められない。
年金問題でも、社会保障の問題ではなく、社会保険庁の職員の仕事の怠慢が原因なので、全員解雇すればよい。そして、全員入れ替えれば良い。また、善意の第三者である、年金を納めている人を救うべき。←これら2点については大賛成です(会場からも拍手がおこりました!)総理大臣が一人で背負うのではなく、厚生労働大臣とかがもっとサポートすべきとのことです。
日本がダメなのは官僚のせい。やってもやらなくても給料が同じだから、やらなくなるのが悪い。

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有意義な一日となりました。為替だけでなく、こういう話は大好き。上記以外でもいろいろ話されていましたが、疲れてきたのでこの辺で(笑)