野村雅道のID為替

今日は初めて為替関係のセミナーに出席してきました。会場に着くと、まずは為替関係の本がもらえました。午前中は保証金取引(外貨ネクスト)の説明でした。
市場規模はだんだん大きくなっていますが、7月1日施行の改正金融先物取引法の影響で拡大には歯止めがかかる可能性があるとのことでした。次に、保証金取引とその他の外貨金融商品との比較について話がありました。銀行の外貨預金は、手数料が割高・取引レートが1日1回公開のみ・外貨の買いのみ・いつでも売買できないなどの短所があります。対顧客相場のレートは9時55分のレートを10時に発表しますが、仲値に1円の手数料を上乗せされます。個人が買う場合は1円高く、逆に売る場合は1円安い値段を提示しています。また、銀行では銀行が営業している時でないと取引できませんが、保証金取引では世界中のどこかの取引所が開いていればできるのが特徴です。
取引時間帯では1日の始まりである朝6時から取引数が増え始め、ニューヨーク市場が開く20時頃から一番取引が多くなるようです。23時〜0時が一番活発となり、翌5時のニューヨーク市場が終わる5時に向けて取引が薄くなるようです。この取引が少なくなる頃が為替の変動が大きくなるので注意が必要とのことでした。また、ニューヨーク市場が開くと重要な指標が発表されるので、このあたりでも為替が動きやすいようです。
次は保証金取引の説明。取引会社に保証金を預けることにより信用を供与され、少ない資金で大きな額の取引が可能となる取引ですとのことでした。気をつけないといけない点として、ポジションの値洗いで維持率低下が原因でおこるマージンコールの発生、維持率が20%を割り込んだ場合には全てのポジションが強制的に決済されてしまう、ロスカットの説明でした。
保証金取引の特徴として、スワップポイントが発生すること。高金利通貨を買って低金利通貨を売るとスワップの受取りが発生します。高金利通貨の買いなら、為替差益のほかにスワップポイントが利益に加わり、為替差損が発生した場合においても損益分岐点を下がる効果があります。逆に高金利通貨の売りなら為替差益が取れても、スワップの支払いにより利益が目減りします。
税金は雑所得となり、他の所得と合算の上、総合課税の対象になります。
あとは、注文の種類・今後考えられる規制・信託管理・バーチャルFXについての説明でした。
お昼を挟んで野村雅道さんのセミナーでした。
戦前日本円は貿易赤字の影響で1円から4円への円安でしたが、戦後は貿易黒字のお陰で、360年の固定相場から円高が進んでいるとのことでした。現在は経常黒字ですが、外国人の日本株買いが落ち着いてきたこと、輸出よりも輸入の方が伸びていること、家計は外貨投資で円売りをしていることで黒字幅は減少しているそうです。
長期の場合と短期の場合の外貨の投資方法についての説明でした。長期の場合はスワップを貯めることにより損益分岐点が下がるので、レバレッジにさえ気をつければ、ある年数経てば損をしなくなるとのことでした。特に高金利通貨の買い持ちを勧めています。手数料的にも保証金取引は一番安いのですが、問題はスワップが固定ではないため、利下げで将来的に受け取るスワップが減る可能性があるとのことでした。高金利を固定にできる方法を別に考える必要もあるようです。また、スワップ複利で運用できればさらに効果はあるとのことでした。
短期の場合はポイントアンドフィギュアを使う方法を紹介していました。また、ファンダメンタルズのとおりに動きにくいこと、逆にテクニカルの指標は世界でも使われているので、シグナルが出るとその動きが続きやすいようです。