26日サイゼリヤ、前日に優待絡みの貸し株が急増
サイゼリヤ <7581> が小幅安で始まった。前日25日の出来高は129万株と前日24日の42万株との比較で3倍強の高水準となった。同社はイタリアンレストランチェーンを展開する8月決算企業。8月末現在の株主に対して、1000株以上保有者には2万4000円の食事券と3割引券20枚を贈呈する株主優待制度を導入している。25日は権利付き最終日で、優待狙いの買い物が入って出来高が急増した。また、現物を買う一方で、信用で売り立て、優待の「タダ取り」を狙う投資家も多かったもよう。これは同値で現物買い、信用売りを行い、翌日に現渡しをすることで、キャピタルロスを避け、株主優待の権利を得る作戦だ。
25日の速報ベースにおける日証金の新規の貸し株は75万2000株、返済は4200株で、差し引きで貸し株残は74万7800株増加し、123万5000株となった。一方、融資残は6万4300株。貸し株残が融資残を大きく上回っているため、相当の逆日歩発生も予想される。
8月末現在の株主に2000円の買い物優待券を贈呈するスリーエフ <7544> の場合も、25日の新規の貸し株は3万3700株に達し、貸し株残は前日比3万1600株増加して5万700株と融資残の3700株を大幅に上回っている。スリーエフは高く始まった。株主優待制度に投資家の関心が高い企業は、権利落ち後に材料出尽くしから下げる傾向があったが、カラ売りが前日に多く入った結果、その買い戻しによって権利落ち日はあまり下げない現象につながっている。しかし、カラ売りのできない銘柄で、8月期末の優待に関心の高いココス(ジャスダック) <9943> 、大庄 <9979> などは売り気配で始まった。(S.K)
[ラジオNIKKEI2005年08月26日]
(ラジオNIKKEI) - 8月26日9時11分更新